総義歯Full denture
上下顎同時印象法によるシュトラックデンチャー技工について
Weber dental laborでは、ドイツで開発されたシュトラックデンチャーを原形とした『上下顎同時印象法による総入れ歯』の技工を承っております。
『上下顎同時印象による総入れ歯』の原型は、ドイツのDr.Reiner Strackの総義歯です。Dr.Strack は、当技工所顧問の稲葉繁先生が留学していたチュービンゲン大学出身の総義歯の大家であり、その技術はDr.Hans.shleichが引き継がれました。
Dr.shleichの素晴らしい技術をさらに改良したのが、現在の『上下顎同時印象法による総義歯』です。
団塊の世代が後期高齢者を迎えるとされる2025年、これから益々、総義歯の需要が高まると思います。
しっかりとした入れ歯を作りたい、健康を回復しQOLを高めたいと思われるシニア世代の方は、これから確実に増えていくと感じます。
そのような方に向けて、質の高い総義歯の知識や技術を提供させていただき、患者様の喜びに繋げ、先生方にもご満足していただける技工をお届けしたいと思います。
IPSG スタディーグループにて「総義歯ライブ実習コース」を受講された先生は沢山いらっしゃると思います。
確かに素晴らしい方法だけれども、いざチェアーサイドで、上下顎同時印象をしようと思っても、勇気がいるものです。
私達は、先生方が迷いなく治療を進められるよう、技工面からサポートさせていただきます。
⇒総義歯ライブ実習コースの様子のレポートはこちらから
こちらは、上下顎同時印象を行うための個人トレーです。
スタディーモデルを元にして、患者様に合ったオーダーメイドのトレーを製作します。
上顎は、口の周りの筋肉や舌の均衡が取れている状態を型採りする必要があるため、あらかじめイメージしながら製作します。
上下顎同時印象により印象した情報を、咬合器にトランスファーします。
個人トレーにシリコンの印象材を少し多めに入れ、患者様自身の筋肉の力で、口元を尖らせたり、口角を牽引したりしていただきます。
この動作により、唇の位置、口角の形まで記録することができます。
そして最後に、一番大切な動作として「嚥下」をしていただきます。
この動作をすることで、口の中は陰圧となり、患者様が普段、食事をしたり、唾液を飲み込むときの筋肉の動きが、記録されることになります。
シリコン印象材が固まったところで、再びフェイスボウトランスファーを行います。
重要なことは、型採りの中心位とフェイスボウの正中を正確に一致させることです。
上下同時に型採りした記録には、頰筋や舌が動いている状態が再現されていることが確認でき、さらに唇、舌の形など多くの情報を得る事ができます。
これらすべての情報は、人工歯の並べ方や歯肉の形成に大きく役立ちます。
ライブで見せる 究極の総義歯2
こちらのDVDは、実際に患者様とのやり取り、また製作、判断において先生が見たいポイントやIPSG認定技工士、岡部氏の排列も余すところなく収録されているので、上下顎同時印象法の様子をご覧いただく事ができます。
こだわりの重合方法は、イボカップシステムです。
イボカップシステムは、3トンの圧力に耐えるフラスコと6気圧の圧力でレジンを補うことが出来る方法で、重合収縮を補正しながら精度の良い総義歯を作ることが可能な方法です。
イボカップシステムで製作された総義歯は強度が高く、透明感にも優れ、重合精度が高く、長い使用にも変質しない優れた方法です。
イボカップシステムにおける重合方法は、大変な手間がかかり、その道具を揃えるために初期投資もかかります。
製作単価もかかるため、現行の保険制度では経済的な損失が大きいため困難である製作方法です。
イボカップシステムの重合は、透けるほど口蓋が薄いです。
人工歯はIVOCLAR のビボデント、オーソシット、天然歯のような高い審美性と硬さを兼ね備えています。
シュトラックデンチャーの特徴として、下顎の形が従来の総義歯と大きく異なっています。
義歯の揺れを抑えるために、顎舌骨筋窩というところにまで床を伸ばすと義歯の安定はよくなりますが、この形状の場合、大きく口を開けたときに浮き上がることが多く、舌が動くと義歯が外れやすいのです。
それに対して、上下顎同時印象法によるシュトラックデンチャーは、舌の前方あたりのサブリンガルルームを利用して、舌が自由に動けるように設計されています。
歯が抜けると骨が薄くなります。
それを補うのが床ですが、この床の面積を大きくするほど入れ歯の吸着力も高まります。
総義歯を苦手とする先生も多いと思います。
シュトラックデンチャーを患者様の口の中に装着した際の調整方法、チェックポイントなども当技工所顧問である稲葉繁先生監修もと、お伝えすることができます。
患者様、歯科医師、歯科技工士、双方が満足いただける技工を目指して行きたいと思います。