Q.片側遊離端症例において、コーヌスとリーゲルどちらのテレスコープを選択したら良いでしょうか?

A.片側遊離端はこれまでパーシャルデンチャーでは頻度が高いにも関わらず、その解決法が少なく、悩まされる症例でした。

近年インプラントが使われる様になり、片側遊離端に多用される様になりました。
しかし、すべての症例にインプラントを適用訳にもいかず、その解決方法に悩まされていました。

その様な時に、テレスコープシステムを使用する事により解決する事ができます。

一般に日本ではコーヌスクローネを使用する事が殆どでしたが、コーヌスクローネの場合にはその性格状一次固定であり、支台歯は連結する事はなく離れているため様々なトラブルに遭遇します。

その代表的なトラブルは歯根破折です。

この原因は歯根膜の沈み込みと粘膜の沈み込みの量の違いによるもので、遊離離義歯では必ず沈み込みがあります。

例えば、第2小臼歯、第1、第2大臼歯の3歯欠損の場合に義歯の最遠端の沈み込みは咬合時に0.35ミリ(350ミクロン)程度の沈み込みがあると、元エアランゲン大学のホフマン教授は述べています。(テレスコープシステムで治療した場合の沈み込みです)

このような現象はコーヌスクローネの場合、支台歯が離れている場合には第1小臼歯のみに負荷が掛かるため、歯根破折などのトラブルに遭遇します。
したがって、片側遊離端の場合にはコーヌスクローネは適していません。

支台歯を一次固定できるリーゲルテレスコープが適しています。

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3歯欠損の場合には支台歯として犬歯、第1小臼歯を支台歯として使い、さらに遠心にシュレーダーゲシーベというアタッチメントをつける事により遠心の沈み込みを防止する事ができるのです。

片側遊離端では、リーゲルテレスコープを使用していただくことをおすすめします。

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