辺縁や床の厚みは十分につけましょう
こんにちは。
Weber dental labor 稲葉由里子です。
今回は、テレスコープ技工に携わる歯科技工士の方々にお願いと、歯科医師の先生方にも意識していただきたい辺縁や床の厚みについてお伝えしたいと思います。
先週、セットする予定だったレジリエンツテレスコープ。
支台歯の本数が多いのですが、失活歯においては維持力をかけていません。
適合もバッチリ、とても綺麗な仕上がりです。
しかし、入らない・・・
あまりにも適合が良すぎるため、アンダーカットの部分でひっかかってしまっていたのです。
フィットチェッカーでどの部分か調べるには、1度入らないと難しく、ドクターは患者様が痛いところをお聞きしながら、だいたいこの辺りだろうと予測して削っていきます。
ようやく装着でき、ここでフィットチェッカーで調べてみました。
すると、舌側のアンダーカット部がキツいことがわかりました。
薄い。
この時点で、1ミリです。
これ以上は削れないので、一旦ラボに戻す事にしました。
納品の時点で、透けている状態だと後から調整の幅がありません。
模型上だと、薄い方が患者様が喜んでくださると思いがちですが、厚みに関しては患者様は慣れてくださいますし、後から削る事ができます。
特に、舌側部が薄い傾向が、ありますので、透けないぐらいの厚みは確保していただきたいと思います。
また、総義歯やレジリエンツテレスコープのアーラインにおいても同じです。
尖って薄い辺縁は、患者様の口蓋に食い込んだら痛いですし、削ろうと思っても厚みがないと調整することができません。
アーラインの厚みはしっかりとつけ、調整の幅を持たせて頂けると助かります。
もちろんポストダムは非常に重要です。
アーラインは、患者様は舌で触る事はありませんし、先生方が思う程気にならない物です。
もちろん、初めて義歯を入れる方は大きな違和感があるかもしれませんが、必ず慣れていただけます。
この部位は義歯の生命線なので、しっかりと伸ばし、ある程度の厚みを確保していただきたいと思います。
ということで。
Weber dental labor から納品させていただく義歯は、この点を意識しておりますので、調整の余裕を持たせております♪
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