咬合力の強い方への対応

こんにちは。

Weber dental labor 稲葉由里子です。

咬合力が強く、側方運動の顆路傾斜が強い患者様へのテレスコープ治療についてお伝えしたいと思います。

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患者様は平成15年当時47歳。

今迄入れていたブリッジが破折し、一ヶ月前に入れ歯を作ったけれど噛む事ができないという主訴で来院されました。

早速リーゲルテレスコープで治療をさせていただきましたが、支台歯が7本の内失活歯が2本とやや厳しい状態でした。

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しばらく調子がよかったのですが、患者様は咬合力が強く、側方運動の際の顆路が大変強くリーゲルテレスコープを常に前後に揺らしていました。

5年後、残念ながら失活歯2本を失いました。

その後、リーゲルテレスコープを修理、全体的にリベースを行い、使って頂いておりましたが、紛失されたとの事。

すぐに仮義歯を製作。

レジリエンツテレスコープで作り直しをさせていただきました。

それが、平成24年です。

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現在3本の支台歯が残っていますが、やはり咬合力にかなりのすり減りがみられ、外冠に穴が開いてしまいました。

まだ5年ほどしか経過していません。

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患者様の咬合力を考慮し、咬合面はメタル(Aurofruid 3)に修理させていただきました。

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人工歯も1.5ミリ、バイトも上げました。

リーゲルテレスコープ治療をさせていただいてから、14年経過しますが、もう一度大きな治療が必要となったケースです。

改めて、患者様には一生持つ訳ではなく、条件によってはもう一度前顎治療が必要となる事を伝える必要があると感じました。

最近では、咬合面は白く前装する傾向にありますが、咬合力が強い方に関しては、やはり従来通りメタルで対応した方が良いと思います。

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