レジリエンツテレスコープの支台歯の選択について
こんにちは。
Weber dental labor 稲葉由里子です。
本日は、田島デンタルラボの歯科技工士、田島慶二さんとのレジリエンツテレスコープのセットがありました。
田島さんは、IPSGのVIP会員でもあり、今では会員の先生方から沢山のお仕事の依頼があり、なかなか出せないほど人気者です。
患者様の細かなオーダーにも精一杯対応してくださるので、私も安心してお仕事を任せることができます。
Weber dental labor 顧問の稲葉繁先生が日本に初めて紹介したResilienz telescop(レジリエンツテレスコープ)の支台歯の本数や位置について、私が沢山の症例を通じて感じたことをお伝えしたいと思います。
レジリエンツテレスコープはチュービンゲン大学独特な義歯です。
応用範囲はかなり広く、特に今の日本人の歯の状態にかなりの割合で需要があると感じます。
コーヌスクローネの維持力と間違われる方も多いので、注意が必要です。
義歯の粘膜の沈み込みに対し、コーヌスクローネと同じ維持力をつけてしまうと、支台歯に負担がかかり将来的に失ってしまう可能性があります。また、テコ作用が働き、義歯の沈み込みが期待できなくなります。
義歯で噛んだときの沈み込みの圧から歯を保護するために独特な治療方法。
それがレジリエンツを使った、チュービンガーデックプロテーゼと呼ばれる、粘膜負担義歯『レジリエンツテレスコープ』です。
少数歯残存のケースでは、すでに支台歯は失活歯であることが多く、負担をかけることができません。
できれば、このように左右の場所が対象であること、また4点支持であればより一層理想的だと思います。
また、前歯部に関しては、審美的なことを踏まえ外冠をつけないキャップにすることが多くなりました。
前装すると、どうしても人工歯との色のギャップが出てしまいます。
また、歯の形も理想的に作るのが難しいと思います。
そして、気をつけたいのが床縁の厚みです。
薄いと、食べかすが溜まってしまい、いつも舌でぬぐわなければなりません。
また、薄く尖った床縁は、痛みが出てしまいます。
レジリエンツテレスコープは、辺縁封鎖がしっかりとできれば、支台歯は少なくともしっかりと吸着します。
今回の患者様は、20代とお若いかたでしたが、大変美しい口元を取り戻し、笑顔も素晴らしいものになりました。
小臼歯部を支台歯に用いた、レジリエンツテレスコープは前歯部に比べてアンダーカットも少ないため、特に吸着もよく、審美性に優れていると感じます。
田島さん、今日も素晴らしいお仕事をしてくださり、ありがとうございました☆彡
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