「咬合認定医コースのおすすめ」〜全顎治療に自信を持って取り組めるように〜

こんにちは。

Weber dental labor 稲葉由里子です。

先日、IPSG総義歯ライブ実習コース が開催されました。

初めてお会いする患者様を、初診から装着まで3日間で行います。

このセミナーの醍醐味は、参加してくださる先生方が、術者と同じ気持ちでいてくださるため、一体感が生まれる事だと思います。

今回協力していただいた患者様は、40代女性。

とても小柄な方でした。

一番悩んだのは咬合高径でした。

本来ならば、上顎と下顎の歯肉頬移行部の最深部の距離は、平均して40ミリから42ミリで合わせます。

しかし、旧義歯は35ミリに設定されていました。

いくらなんでも低すぎるだろうとインストラクターである、岩田先生、小平先生は判断し、37ミリに設定し排列を行いました。

先生方、学生時代排列の実習があったと思います。

ワックスを扱うのは非常に難しく、私自身、なかなかできずに宿題として家に持ち帰り、アルコールトーチで炎を燃やしながら一晩中排列をしていたのを思い出します。

それでもできなかった・・・( ;  ; )

そこで、父である稲葉先生に手伝ってもらったのを思い出します。

歯科技工士だから、あっという間にできる仕事ではありません。

シュトラックデンチャーの排列は、大変精密であり、1日かけて行う仕事です。

インストラクターの小平先生でさえも、猛スピードで3時間はかかる大仕事なのです。

そして私達、歯科医師がとても気をつけないといけないのは、咬合採得や咬合高径の記録であると思います。

私は、これまで再排列を簡単に技工士にオーダーしていました。

自分が学生時代に苦労したことなんて、いつの間にか忘れてしまったのでしょうね。

しかし、その裏で歯科技工士は、模型を付着しなおし、すべて一からやり直しということがほとんどだったのです。

排列を半日から一日かけてやり直しをします。

従って、再排列の予測も立てて、患者様から費用をいただく必要があるでしょう。

そのようなエラーを起こさないためにも、本番前のテンポラリーデンチャーの存在はとても重要だと感じます。

仮義歯の精度を高めていく事で、患者様に合った咬合高径を決める事ができます。

先日、私のバイトの取り違えにより、咬合器の付着から排列すべてやり直しという事がありました。

再排列の原因は、ドクターによるバイトの取り間違えがほとんどだと思います。

インプラントやテレスコープシステムの全顎治療、総義歯すべての基本は咬合だと思います。

中心位でのバイトを自信を持って決められると、ラボとのやり取りが非常にスムーズになり、チェアサイドが格段に短縮されます。

正しいバイトを取れるようになるためにも、IPSGで開催されている「咬合認定医コース」の受講をぜひおすすめしたいと思います。

第4期「咬合認定医コース」の詳細はこちらです。

 

 

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