コーヌスクローネセット方法について
こんにちは。
Weber dental labor 稲葉由里子です。
に引き続き、今回はコーヌスクローネのセット方法についてお伝えしたいと思います。
技工を担当してくれたのは、Weber dental labor 詩織ちゃんです。
丁寧に丁寧に作ってくれたコーヌスクローネには患者様への想いが詰まっています。
前歯の4本が生活歯、他は失活歯だったためリーゲルテレスコープではなく、コーヌスクローネを選択しました。
本来であれば、リンガルバーを付与すると思いますが、舌側面の厚みを十分つける事で、たわみを防止できます。
患者様にも喜んでいただけます。
さて、セット方法についてお伝えします。
セットする時に重要なことは、同時にセットを行うことです。
内冠を先にセットしてから、外冠をセットすると、まず合いません!
気をつけてください。
試適して咬合調整まで行ったら、合着なのですが、手順として、
1.外冠の内側にたっぷりとワセリンもしくはココアバターを塗ります。
2.スピードが大切なので、衛生士としっかりと打ち合わせをし、どこからセットするか順番を決めます。
3.内冠に合着用セメントを入れ、セットしていきます。
4.セメントが固まらないうちに、外冠も一緒にはめ込み、セットします。
これでOKです。
今回は支台歯が多かったので、2回に分けてセットをしました。
生活歯である、前歯3本の内冠を入れておき、他の部位をセメント合着。
後から、残りの3本を合着しました。
常に、コーヌスクローネを装着したポジションをキープしながら、セットします。
コーヌス角6度を付与したコーヌスクローネは、患者様が外すのが難しい場合があります。
そのような場合、指や爪が引っかかるところをつけて差し上げると良いと思います。
歯頸部もコナトアを使用しているため、ネガティブヴィンケル(アンダーカット)見えずに綺麗に処理してあります。
そうそう、試適時にもう一つ重要なチェックポイントがあります。
それは、ミラーを用いた舌側の内外冠の適合状態です。
術者は上から口腔内を直視するため、口唇側の歯頸部の確認はできるのですが、ミラーを使って、
舌側からのチェックも行っていただくことをお薦めします。
セットした後、コーヌスクローネは一層沈み込みを起こし、ゼロフィッティングしていきます。
患者様のご自分の一部として、快適に使っていただくことができると思うので、今後も見守っていきたいと思います^_−☆
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